2011年12月26日月曜日

弁護士が仕事でMacを使っても大丈夫か


のっけからマニアックな内容で申し訳ないですが,
興味のあることでないと続きませんので,
お許しいただきたいと思います。

私は業務上もwindowsPCではなく,Macを利用しているのですが,
周りから「仕事で使っても大丈夫?困ることってない?」と
聞かれることがわりとあります。

そこで実際に一年間使用してみた経験から,
独断と偏見に基づいて回答したいと思います。


結論としては,

 全く大丈夫。使うことによって得られるものは大きい。

ということになります。


以下詳述します。


Macを使うことによって得られるもの

稼働が安定しているとか,起動,終了が速いとか,
pdfの全文検索がやりやすいとかいろいろありますが,
一言で言えば,「快適な使用感」ということになるのではないかと思います
使っていてとても気持ちがいいということです。

今やパソコンというのは業務上なくてはならないもので,
一日の大半の時間をパソコンの前で過ごすわけです。
そのように長時間使用するものであるからこそ,
使用感という要素は重要なのではないでしょうか。

デジタル機器においては,
「スペック」や「機能」というのがわかりやすい売りになるだけに,
いきおいそれらが前面に出されがちです。
しかし,「スペック」や「機能」というのは,
快適さを実現するための1つの手段に過ぎず,
必ずしも決定的なものではありません。
これは携帯電話にやたらと画素数の多いカメラがついていても,
必ずしも快適には使えないということからもお分かりかと思います。

一方使ってみての快適さというのは,
わかりやすく提示できるものではありませんが,
この快適さを目指して全てが調整されていなければ,
せっかくの便利な機能や今までにないスペックというのも
宝の持ち腐れになってしまいます。
そういう意味では,見過ごされがちですが,
もっとも重要な要素と言っても過言ではないと思います。

その点,Macはそのような調整がバランスよく行われています。
先頃亡くなったスティーブ・ジョブズが
「ユーザーの体験からスタートして技術に遡らなければならない。
逆ではいけない。」
という言葉を残しているくらい,Macはユーザー体験を重視しています。
そうでなければ得られない使用感というものをMacは実現しています。
このことは,iPhoneを使ったことのある方であれば
何となくお分かりいただけるのではないかと思います。


Macに移行しても大丈夫な理由

windowsで仕事をしていてできていたことは,
基本的にMacでもできます。
ワードもエクセルもMac版がありますし,
事務所内のwindowsを使っている人たちとの間のファイルのやりとりも
問題なくできます。
周辺機器もwindowsで使っていたものをUSBでMacにつないで使っています。
今やMacの中にもインテルが入ってる訳ですから,
ハード的にもそんなに大きく違わないわけです。

また,インターネット上のサービスについては,
ネットは基本マルチプラットフォームですから,
windowsだろうがMacだろうが同じサービスを利用できます。

そのインターネットの世界を表示する窓であるブラウザにしたって,
chromeもfirefoxもちゃんとMac版があります。
インターネットエクスプローラ?
chromeもfirefoxもちゃんとMac版があります。

一太郎のファイルは基本的にMacOS上では読むことができません。
ただ,裁判所も一太郎からワードに移行するそうですし,
些細な問題ですよね。
骨を断とうとしているときに肉のことを気にしていてはいけません。
OSが違うというのに
全てがそのままだと思う方がどうかしていると言わざるをえません。

この点については,最悪,
今まで持っていたwindowsのパソコンを使えばオールオッケーです。
先代のwindowsPCをLANに接続した状態で置いておけば,
Macからもリモート接続することが出来るわけですし。
物理的な場所が厳しければ,
Macの中に仮想化したwindowsを入れておくこともできます。
(OSは別途準備する必要はありますが)
実際に私もそうやって乗り切っております。

以上述べたように,
仕事でMacを使っても全く問題はありませんので,
弁護士に限らず,是非同志が増えてくれることを願っております。